いぶき工房

ペーパークラフトや模型をご紹介します

南薩鉄道(鹿児島交通)キハ300 登場時(縮尺1:80)

1954(昭和29)年、南薩鉄道(のち鹿児島交通)が自社発注した気動車です。南薩鉄道廃止40周年の企画展で発売するため製作したものですが、先に公開した現役最終時に対しこちらは登場時のスタイルとしています。最大の難関は当時搭載されていた三菱DH2L-Pエンジンの再現で、写真が入手できなかったこともあり提供された図面より想像を交えて描画しています。また、塗装はよく見られるカラー写真と比較するとかなり明るめなのですが、これは南薩線伝承組織委員会の考証によるもので、登場直後はこの色であったとのことです。こちらでの公開に当たり、発売時は誤っていたベンチレータ配置を修正しました。※南薩線伝承組織委員会承認済


この作例は前面窓ガラスにワイパーがありませんが、資料写真に付いていなかったためです。のち完成直後の写真からワイパーは窓下部に装着していることが分かり、公開作品では再現しています。


この明るめの塗装ですが、時を経て次第に濃くなっていったのかも知れませんし、色の変化はよくあることですので当工房ではこれについて議論するつもりはありません。


新旧塗装を並べてみました。時間経過による変化を感じとっていただければ幸いです。


こちらも可能な限り実車の雰囲気再現に努めました。


三菱DH2L-Pエンジン。図面より描画してみました。三菱マークが付いているのは事実ですが、赤く塗られていたかどうかは定かではありません。製作者の遊びとご理解ください。


同エンジンの反対側です。実車の写真があれば修正すべき点がたくさんあることと思いますが、今のところはここまでの再現ということでお許しください。

(公開:2025.4.22)


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南薩鉄道(鹿児島交通)キハ300 現役最終時(縮尺1:80)

1954(昭和29)年、南薩鉄道(のち鹿児島交通)が自社発注した気動車で、国鉄キハ10形に類似したスタイルをしていますが、当時キハ10形は登場しておらず設計上は国鉄キハ16形を中央から折り返して両運転台としたものです。このため、のちに登場した国鉄キハ10形とは全長が異なり窓柱など各部寸法も微妙に異なっています。このペーパークラフトはいぶき工房が南薩鉄道廃止40周年の企画展で発売するため製作したものです。こちらでの公開に当たり、誤っていたベンチレータ配置を修正しました。※南薩線伝承組織委員会承認済


この作例はベンチレータ配置が誤っていますが、公開作品は修正済みです。


エンジンをDMH17Cに換装し、タンク類に防護柵を取り付けた現役最終時のスタイルを再現しています。


いぶき工房が今まで培ったバス作品の技術を全て投入しております。


(公開:2025.4.12)


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山陽電気鉄道(山陽バス)7103 三菱ふそうエアロクイーンM U-MS729S 1991年式(縮尺1:50)

山陽電鉄で2本目となった夜間高速立川線用として新造された車両で、当時の高速バス定番と言えるエアロクイーンが採用されました。熊本線とは異なり標準的な28人乗りとなっています。実車はのち4列座席となり昼間高速線に転用されましたが、このペーパーモデルは登場当時の立川線仕様としています。山陽では当時珍しかった10穴ホイールも再現しています。

旧タイプの展開図です。(公開:2003.7.19)


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こちらが実車です。(昼間高速線転用後)